5499 オンラインノート

この機種は、正確にはマルチステーション系列でもPS/55系列でもありません
おそらくはPCの互換機でもありません (もしかするとPC/XTあたりの互換機なのか
もしれませんが・・・)。
もう一つの独自規格の機種といえます。

(2017.04.09 追記)
最近 PS/55note 等と同様にリコー製のOEMであるということと、
某化粧品メーカーが営業マンに使用させるためにリコーと共同開発をしたという
登場時の情報を見つけました。
やはりIBMの互換機ではないようです。

では、なぜこのページに掲載したかといいますと、手元に取扱説明書があるからです
(残念ながら実機は処分されていたようで、見たことはありません)。

マルチステーションではない機種なので掲載するか迷っていたのですが、マルチステ
ーションと同じようにこの機種に関する情報もほとんどありませんので、掲載すること
にしました。


5549の画像

 概要
 ハードウェア 
 ソフトウェア
 オプション


概要
 この機種は1989年10月に登場しました。
 当時は大ヒットしたダイナブック (J-3100SS) を初めとする、ノートパソコンが登場し
 始めた時期でした。
 ラップトップの機種としましてはIBMでも5535Mがすでにありましたが、バッテリ
 ーもありませんし、大きさや重量からも「持ち運べる」というだけで、実態は省スペー
 スのデ
スクトップ機でした。
 そこで、本当の意味での持ち運んで使用できるコンピュータとして開発されたと思わ
 れます。

 愛称に「オンライン」とつくだけありまして、本来の目的は外出先から5250エミュレ
 ーターでホスト・システムに接続する
、もしくは外出先でデータを収集して他の
 ソコンにデータを移して処理をする
、ということのようです。

 ワープロなどのビジネス用のアプリケーションソフトもある程度は発売されていたよう
 ですが、ソフトウェアのカタログがないので詳細はわかりません。
 
 詳細は後述しますが、ハードウェアにおいてもソフトウェアにおいてもさまざまな特徴を
 持っていました。
 発想は現在でも十分に通じるものがあるのですが、当時の技術の限界が感じられる
 仕様で、他のコンピュータでもよくあることですが、この機種もある意味「登場が速すぎ
 た」といえるかもしれません。

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ハードウェア

 5499の仕様
モデル名 標準価格 CPU
速度
メモリ RAM
ディスク
フォント、表示色 スロット モデム
5499-001 198,000 80C186
8
640
 128KB 16ドット・モノ
640*400ピクセル
ICx2 最高1200bps
5499-002 248,000 80C186
8
640
 256KB 16ドット・モノ
640*400ピクセル
ICx2 最高2400bps

本体仕様(取扱説明書より)
項   目
仕     様
備   考
CPU
使用素子
80c186

CPUクロック
8MHz

メモリ
メインRAM
640KB

RAMディスク
128KB(モデル001)/256KB(モデル002)
メモリバックアップ有
漢字CGROM
256KB
 JIS第1水準 3489種
 JIS第2水準 3388種
16x16ドット
外字
128種

辞書ROM
768KB

MS-DOS ROM/
カナ漢字 ROM
512KB

IPLROM
64KB

表示
LCD
640x400ドット(全反射型)

表示構成
半角 80字x25行
全角 40字x25行

文字構成
半角 横 8ドットx縦16ドット
全角 横16ドットx縦16ドット

ビデオRAM
グラフィック 64KB(32KBx 2画面)
テキスト    6KB
外字等     4KB

キーボード キー配列 JIS準拠、96キー

メモリー
・カード
スロット数
2スロット

容量
RAMカード
128KB/256KB/512KB

ROMカード
128KB/256KB/512KB/1MB/2MB

フォーマット
MS-DOS

メモリー・カード・
リチウムLOW検出


メロディ
ーモジュ
ール
発信方式
ソフトウェアによるON、OFF

チャネル数


音量
ソフトウェアによる4段階可変

電源




メインバッテリ
Nicd 電池 6.0V 1400mAH

サブバッテリ
Li   電池 3.0V  800mAH

DC/DCコンバータ


AC
アダ
プタ

入力電圧
100V (50-60Hz) ±10V

出力電圧 DC9.4V

電源






電圧
検出



メイン・バッテリ
NearLow検出
始動時 有(メッセージ警告)/
稼動時 有(ブザー警告)

メイン・バッテリ
Low検出
始動時 有(始動不可)/
稼動時 有(自動 PowerOff)

サブ・バッテリ
NearLow検出
始動時 有(メッセージ警告)/
稼動時 無

メモリー・カード・
バッテリLow検出
始動時 有(メッセージ警告)/
稼動時 有(ブザー警告)

電源スイッチ
OFF ← → ON ハードスイッチ

RAMディスク・
バックアップ時間
メイン・バッテリー放電後3年間(25゚C)
RAMディスク 128KB
メイン・バッテリー放電後2年間(25゚C)
RAMディスク 256KB
時計


内蔵機能
年月日時分秒

時計精度
±10秒/日

バッテリー・
バックアップ
有(メイン・バッテリー or サブ・バッテ
リーによる)

諸元

外形寸法
約297(W)x210(D)x45(H)mm

重量
約2Kg


 仕様をご覧になればわかりますが、標準ではディスクドライブの類がありません
 DOSをROMから起動して、アプリケーションソフトをROMカードから読み込み、
 データはRAMディ
スクかRAMカードに記憶させるようになっています。
 RAMディスク、RAMカードはバッテリーでバックアップされています。

 RAMディスクの容量の違いと、モデムの速度の違いによって、2種類のモデルがあり
 ました。

 モデムを内蔵して電話回線に接続できるようになっていますし、シリアルか光の通
 信を利用して他のパソコンとの通信ができる
ようになっています。
 このあたりが「オンライン」としてこだわったところだと思われます。

 大きさはジャストA4サイズで、A4ファイルサイズであるダイナブックより一回り小さく
 なっています。
 液晶画面の性能と大きさが小さいのは、当時の技術水準より仕方のないことですが、
 解像度が日本IBMの機種らしくない
ところが、全く別の種類のコンピュータだという
 ことを感じさせます。

 (2017.04.09 追記)
 上記の価格は50台一括納入価格であるという登場時の情報がありました。
 50台未満の場合は別途相談となっていたようです。

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ソフトウェア
 OSは、DOSの Ver3.2 がROMに書き込まれています
 アプリケーションソフトは、ROMカードに書き込まれたものを読み込んで使用
 します。

 ROMカードが作成される手順がもう一つわからないのですが、システム・ガイドを参
 照する限りではユーザーが作成したアプリケーションソフトをメーカーに申し込ん
 で、依頼した
枚数分ROMカードに書き込んでもらうようになっていたようです。
 ROMカードは記憶容量により、数種類ありました。

 IBMが用意したソフトは、5250エミュレーター、PS/LINK(PS/55との接続)、
 簡易ワープロ、表計算ソフト、パーソナル・エディター、ユーティリティーがあったようです。
 残念ながらソフトウェアのカタログがないので詳細や価格等は不明です。

 (2017.04.09 追記)
 登場時の情報でIBMの互換機ではないのでマルチステーション、PS/55の
 ソフトは
コンパイラ等のDOS汎用のソフトしか動作しない(動作するが公式な
 動作の保証はしない)
というものがありました。

 また簡易ワープロはDOS用のワープロソフト、VJE−Pen だという情報がありました。
 「軽さ」を売りにしていたソフトですが、機能からするととても「簡易」だとは思えません。
 どうしてこういう名前になったのでしょうか・・・。

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オプション
 オプションの一覧
品 番
品   名
標準価格
備   考
38F9120 3.5型ディスケット駆動装置 48,000
3989671 IC-RAMカード(128KB) 16,000
3989672 IC-RAMカード(256KB) 29,000
3989673 IC-RAMカード(512KB) 49,000
3989681 音響カプラー1200BPS 28,000
3999101 IC-ROMカード(128KB)
ライティングサービスによる提供
3999102 IC-ROMカード(256KB)
ライティングサービスによる提供
3999103 IC-ROMカード(512KB)
ライティングサービスによる提供
3999104 IC-ROMカード(1MB)
ライティングサービスによる提供
3999105 IC-ROMカード(2MB)
ライティングサービスによる提供
56F3741 RS-232Cケーブル(PS/55用) 7,400
56F7335 クイック・チャージャ 13,500
56F7337 光結合ケーブル(PS/55用) 34,000
56F7339 プリンター・ケーブル 9,800
56F7459 光結合ケーブル(5550用) 34,000
56F7461 RS-232Cケーブル(5550用) 7,400
56F7465 バッテリー・パック 4,900

 オプションはメモリーカード、通信関係、その他に大別されます。

 メモリーカードはアプリケーションソフトを書き込んで使用するROMカードと、データを記
 憶させるRAMカードの2種類があります。
 
 通信は他のコンピュータとの接続用のケーブル類です。

 職場にはディスケット・ドライブが残っていたのですが、その時はどの機種に使用するも
 のかわからなかったので処分してしまいました。
 今から考えると大変惜しいことをしたのかもしれません。

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